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乳がん:乳がんリスクに関連するSNPはFOXA1のクロマチン結合親和性を調節し、遺伝子発現を変化させる

Nature Genetics 44, 11 doi: 10.1038/ng.2416

ゲノムワイド関連解析(GWAS)から、ヒトの形質や疾患と関連を示すSNPが多数同定されている。しかし、こういったSNPのほとんどはゲノムの非コード領域に位置するため、これらが罹患リスクを上昇させる機序は依然として解明されていない。シストローム解析、 エピゲノム解析、遺伝子型データ補完を組み合わせた新しい方法を用いて、乳がん細胞ゲノムの非コード領域に注釈付けを行い、乳がん罹患リスクと関連する機能性SNPをもれなく体系的に同定した。その結果、乳がんリスク関連SNPが、FOXA1およびESR1のシストロームと、モノメチル化されたヒストンH3の4番目のリシン(H3K4me1)のエピゲノムにおいて、がんの種類に特異的および細胞型特異的に多数存在することが明らかになった。さらに、リスク関連SNPの大部分は、離れて位置する調節配列におけるFOXA1のクロマチン結合親和性を変化させることによって、対立遺伝子特異的な遺伝子発現の変化を引き起こしていた。例えば、rs4784227 SNPは16q12.1リスク座位内に存在するTOX3の発現に影響を及ぼしていた。

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