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びまん性胃がん:びまん性胃がんにおける反復性の機能獲得型RHOA変異

Nature Genetics 46, 6 doi: 10.1038/ng.2984

びまん性胃がん(DGC:スキルス胃がん)は、顕著な浸潤性および間質誘導を伴う極めて悪性の表現型を特徴とする。DGCの30症例に対する全エキソーム配列決定を行い、頻発する非同義変異をRHOAに見つけた。次に、これとは別の57症例について、検証のための塩基配列決定を行った。その結果、DGC症例の25.3%(22/87)にRHOA変異が認められた。これらの変異のホットスポットは、RHOAタンパク質の42番Tyr(Tyr42)、5番Arg(Arg5)、17番Gly(Gly17)の各残基に影響を及ぼすものであった。これらのホットスポットの位置は、各種のRHOタンパク質ファミリーで高度に保存されており、 またTyr42およびArg5はグアニンヌクレオチド結合ポケットの外側に位置している。いくつかの機能解析で得られた証拠は、変異型RHOAが機能獲得型変異として作用することを示すものであった。胃がんの主なサブタイプ間で変異プロファイルを比較したところ、 RHOAの変異は、DGCに特異的に生じていることが明らかになった。さらにほとんどのDGCは低分化腺がんに加えて胃粘膜部においてより分化したがんの成分が混在するという病理組織学上の特徴を備えていた。今回の知見は、予後不良で、現時点では有効な分子標的型抗がん剤が存在しない、この胃がんサブタイプに対して、有望な治療標的を特定するものである。

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