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幹細胞:FASCIATED EAR3を介したトウモロコシの器官原基からのシグナル伝達が幹細胞の増殖と収量形質を調節する

Nature Genetics 48, 7 doi: 10.1038/ng.3567

茎頂分裂組織は、器官原基へ娘細胞を組み込むことと増殖とのバランスをとることを行っている幹細胞ニッチである。このバランスは、分裂組織先端の幹細胞とその下の形成中心とのCLAVATA–WUSCHELフィードバックシグナル伝達によって維持されている。さらに、植物の幹細胞ニッチを制御する器官原基からのフィードバックをもたらすシグナルもその存在が仮定されているが、実体は知られていない。本論文で示すFASCIATED EAR3(FEA3)は、幹細胞の制御で機能するロイシンリッチリピート受容体であり、器官原基で発現するCLAVATA3/ESR関連(CLE)ペプチドに応答する。得られた結果をモデル化すると、器官原基の分化中の細胞からのシグナルを幹細胞ニッチに戻す調節システムが考えられ、それは植物界で広く機能していると見られる。さらに、fea3の弱い対立遺伝子が雑種トウモロコシの収量形質を増強することを示すことにより、この新しいシグナル伝達フィートバックの応用性を実証した。

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