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乳がん:変異シグネチャーは乳がんにおける相同組換え修復の異常の原因変異を明らかにする
Nature Genetics 49, 10 doi: 10.1038/ng.3934
BRCA1またはBRCA2の両対立遺伝子不活性化は、シグネチャー3として知られるゲノムレベルの変異パターンをもたらす。本研究では約1000の乳がん検体を解析することにより、この関連を確認した。また、生殖細胞系列におけるPALB2のナンセンスバリアントとフレームシフトバリアントもシグネチャー3をもたらすが、ATMあるいはCHEK2の場合はそうではないことを明らかにした。このシグネチャーを利用して、相同組換え(HR)の異常を引き起こすことが知られているBRCA1またはBRCA2のミスセンスバリアントを正しく判定することができた。プロモーターのメチル化によるRAD51CおよびBRCA1のエピジェネティックなサイレンシングは、シグネチャー3と強く関連しており、我々のデータセットではアフリカ系若年者の基底細胞様乳がんに高度に偏在していた。