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植物の環境応答:フィトクロム相互作用因子が植物の環境変化に対応したクロマチン構造変化を引き起こす

Nature Genetics 53, 7 doi: 10.1038/s41588-021-00882-3

植物において、光受容体とフィトクロム相互作用因子(PIF)の相互作用は、植物が環境信号を感知し、それを転写ネットワークに反映させる調節ハブとして機能している。ヒストンバリアントH2A.Zの占有率とヒストンH3のアセチル化が環境応答遺伝子ネットワークの調節因子として浮上しているが、これらエピゲノムの特徴がPIF活性とどのように結び付いているのかについてはほとんど分かっていない。我々は、光を用いてPIF7の核内局在とリン酸化を迅速かつ可逆的に操作できることを利用し、PIF7のDNA結合特性とゲノム規模のクロマチン動態への影響を同時に測定して分析した。その結果、一群のPIFが光質の変化に応答して迅速に作用し、H2A.ZやH3K9acのエピジェネティックな景観を変化させることが判明した。また、PIFは、クロマチンリモデリング複合体INO80のサブユニットであるINO80 Subunit 6(Ies6)のシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)におけるホモログであるEIN6 ENHANCER(EEN)との直接的な相互作用を介して、H2A.Zの除去を達成することを発見した。このように、本研究で我々が紹介するPIF–INO80調節モジュールは、植物が環境の変化に応答して生長の方向性を変える際の一連の反応の中間段階を担っていると考えられる。

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