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腎細胞がん:淡明細胞型腎細胞がんのマルチオミクスプロファイリングで見つかった疾患プログレッションに関連する代謝再プログラム化

Nature Genetics 56, 3 doi: 10.1038/s41588-024-01662-5

淡明細胞型腎細胞がん(ccRCC)は、免疫や代謝に著しい不均一性の見られる複雑な疾患である。本研究では、同済病院RCC(TJ-RCC)コホートのccRCC患者100人に対して、ゲノム、トランスクリプトーム、プロテオーム、メタボローム、空間トランスクリプトームの解析を行った。これらの解析で、固有の代謝特性を持つDCCD(脱淡明細胞分化型)-ccRCCを含め、4種類のccRCCサブタイプを明らかにした。DCCDがん細胞は、脂肪滴の減少、代謝活性の低下、栄養素取り込み能力の増強、高い増殖速度を特徴とし、予後不良につながった。また、一細胞での空間軌跡解析では、DCCDがccRCCプログレッションで見られる一般的な型であることが明らかになった。ステージIの患者でも、DCCDは転帰の悪化や再発率の上昇に関連しているため、腎摘出術のみではDCCDを治癒できないことが示唆される。本研究はまた、サブタイプ特異的な免疫細胞浸潤に基づいた治療戦略が、ccRCC臨床管理の指針となり得ることを示唆している。

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