Review Article
新しい結核治療薬および治療計画の開発における進歩
Nature Reviews Drug Discovery 12, 5 doi: 10.1038/nrd4001
廉価でしかも効果のある4剤(イソニアジド、リファンピシン、ピラジナミドおよびエタンブトール)による治療法が40年前に導入されたにもかかわらず、結核(tuberculosis;TB)は世界的に高い罹患率と死亡率の原因となり続けている。1960年代以来初めて、あらゆるTBを対象とした新しい、今までにない治療薬と投与計画が登場してきている。そのような治療計画は、従来とは違う目的を持たせた薬剤と新規化学物質の両方を利用することになる見込みであり、こうした治療計画のいくつかは現在、臨床試験が進行している。この論文では、TB治療薬の発見と開発における最新の概念および進歩について解説し、進行中のTB治療薬の臨床試験の最新情報、最新の臨床試験のデザイン、TBのバイオマーカー、そして補助的に宿主側に作用する治療法についても取り上げる。