Review Article

血液脳関門から血液脳界面へ:CNSへの薬物送達のための新たな機会

Nature Reviews Drug Discovery 15, 4 doi: 10.1038/nrd.2015.21

中枢神経系(CNS)疾患の治療学の開発における最大の難関の1つは、血液脳関門(BBB)の十分な透過を達成することである。過去数十年間の研究によって、BBBは、CNSへの薬物送達で大きな障壁であるのみならず、CNSの要求に適応したり、生理学的変化に応答したり、疾患の影響を受けるだけでなく疾患を促進することさえある、複雑で動的な界面であることが明らかになった。こうした複雑さは、CNS薬物送達の単純な戦略を難しいものとするが、薬物開発の機会と手法を豊富に提供している。本総説では、最近BBBを再定義した最も重要な分野をいくつか概説し、そうした分野をCNS治療学の開発にどのように応用できるかについて述べる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度