Review Article

慢性腎臓病の次世代治療法

Nature Reviews Drug Discovery 15, 8 doi: 10.1038/nrd.2016.67

慢性腎臓病(CKD)は、米国で主たる死亡原因の1つとなっているが、治癒するための方法がなく、現在の治療法は、レニン-アンギオテンシン系の阻害による血圧の制御に依存している。そうした治療法は、末期腎臓病の発生時期を遅らせるだけで、重篤な副作用を伴うこともある。最近になって慢性腎臓病の発生に寄与するいくつかの機構(血管変化、足細胞と腎上皮細胞の喪失、マトリックスの沈着、炎症、代謝調節不全)が新たに同定され、慢性腎臓病を治療できる可能性のある新たな方法が明らかになった。本総説では、慢性腎臓病治療の新たな方法と薬剤を評価し、その臨床開発に伴う諸課題を明らかにする。

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