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活性および治療応用性の高いアデニン塩基エディターの定向進化

Nature Biotechnology 38, 7 doi: 10.1038/s41587-020-0491-6

基本的なアデニン塩基エディター(ABE7.10など)は、A•T塩基対のG•C塩基対へのプログラム可能な点変異を実現するが、初代ヒト細胞の困難な座位では編集効率が低下する場合がある。今回我々は、アデノシンデアミナーゼバリアントのライブラリーを用いてABE7.10をさらに進化させ、ABE8群を得た。ABE8群は、NGGプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)部位において、プロトスペーサー上のA5~A7でABE7.10の約1.5倍、A3~A4およびA8~A10で約3.2倍の編集を行った。非NGGのPAMバリアントのオンターゲット編集効率は、全体としてABE7.10の約4.2倍であった。ヒトCD34+細胞において、ABE8はγグロビン遺伝子HBG1およびHBG2のプロモーターで自然発生アレルを最高60%の効率で再構成することができ、胎児ヘモグロビンの持続を生じた。初代ヒトT細胞において、ABE8群は98~99%の標的改変を達成し、それは3座位にわたる多重化でも維持された。ABE8群をメッセンジャーRNAとして送達すると、ゲノムDNAにはシングルガイドRNA(sgRNA)非依存性のオフターゲットのアデニン脱アミノ化が高いレベルでは生じず、細胞mRNAのアデニン脱アミノ化も極めて低レベルであった。

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