Review 疼痛治療に関する臨床試験のための臨床研究方法論の進歩 2010年11月1日 Nature Medicine 16, 11 doi: 10.1038/nm.2249 疼痛は至るところでみられる現象だが、痛みの経験は人によってかなり異なる。疼痛が生じる基盤となる多数の病態生理学的機序が次々と明らかになり、痛みの経験に対する脳の影響の解明が進んだことが、疼痛治療に使われる多数の化合物の研究につながった。疼痛の主観的性質、疼痛の測定にみられる変動、心身相互作用がかかわるプラセボ効果や、臨床試験実施上の違いが転帰に与える影響についての知識が増えたことで、研究を設計し実施する方法が変わった。研究対象となる集団の選択、ランダム化および盲検化の過程、データの測定と収集および結果の解析と解釈に、これらの概念がどのように影響するかを慎重に検討すれば、疼痛療法候補のための臨床試験の質が改善されると考えられる。 Full text PDF 目次へ戻る