Brief Communication
ミトコンドリア病:患者由来細胞中の変異型ミトコンドリアゲノムのmitoTALENによる特異的除去
Nature Medicine 19, 9 doi: 10.1038/nm.3261
ミトコンドリア病は通常、変異型ミトコンドリアDNA(mtDNA)によって引き起こされる。変異型mtDNAは、ほとんどの場合に野生型のmtDNAと共在しており、mtDNAヘテロプラスミーとなっている。我々は、TALEN(transcription activator-like effector nuclease)を改変し、ミトコンドリアに局在して病因となる多種類のmtDNA変異型を切断するようにした。ミトコンドリアを標的とするTALEN(mitoTALEN)の発現は、患者由来細胞で欠失型あるいは点変異型のmtDNAの恒久的な減少を引き起こした。この結果は、このようなミトコンドリア・ヌクレアーゼが一部のミトコンドリア病の治療に使える可能性を示している。