Brief Communication

HIV:実験的な微生物ディスバイオーシスはSIVに感染したマカクで疾患進行を促進しない

Nature Medicine 24, 9 doi: 10.1038/s41591-018-0132-5

HIV-1感染患者では腸内微生物のディスバイオーシス(構成異常)が報告されており、これは慢性感染で見られる持続的炎症の基盤となって、疾患進行を助長しているのではないかと考えられている。今回我々は、アカゲザル(Macaca mulatta)で、バンコマイシン投与によりHIV-1感染の場合に似た腸内ディスバイオーシスを誘導し、SIV疾患進行に対するディスバイオーシスの寄与について評価した。その結果、ディスバイオーシスを起こさせたサルと対照サルで疾患は同じように進行し、HIV感染患者で観察されるのと類似の腸内微生物ディスバイオーシスは、レンチウイルス属による未治療の疾患の進行を加速させるのには不十分であることが示された。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度