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大腸がん:KRAS G12C変異陽性大腸がんにおけるディバラシブとセツキシマブの併用 ─ 第1b相試験

Nature Medicine 30, 1 doi: 10.1038/s41591-023-02696-8

KRAS G12C変異は大腸がん(CRC)の約4%で見られ、予後不良と関連している。KRAS G12C阻害剤であるディバラシブは、400 mgの単剤投与でKRAS G12C変異陽性CRCに弱い活性を示す。上皮増殖因子受容体は、RAS–MAPKシグナル伝達の主要な上流活性化因子として知られており、これが、CRCでのKRAS G12C阻害に対する抵抗性にとって重要な機構だと考えられている。本論文では、現在進行中である第1b相試験のC群から、KRAS G12C変異陽性CRC患者(n = 29)におけるディバラシブとセツキシマブ(上皮増殖因子受容体阻害剤)の併用について報告する。主要評価項目は安全性の評価であった。副次評価項目には予備的な抗腫瘍活性を含めた。この併用の安全性プロファイルは、ディバラシブ単剤やセツキシマブ単剤での安全性と一致していた。治療関連有害事象により、4人の患者(13.8%)でディバラシブの用量減量を行ったが、治療中止はなかった。客観的奏効率は、KRAS G12C阻害剤投与歴のない患者(n = 24)で62.5%(95%信頼区間:40.6%、81.2%)であった。奏効期間の中央値は6.9カ月であった。無増悪生存期間の中央値は8.1カ月(95%信頼区間:5.5、12.3)であった。探索的評価項目として、我々は、奏効に伴ったKRAS G12C変異型対立遺伝子頻度の減少を観察し、疾患プログレッション時に獲得されるゲノム変化を明らかにし、これらの変化が抵抗性に関連する可能性があることを見つけた。今回のディバラシブとセツキシマブの併用で見られた管理可能な安全性プロファイルと有望な抗腫瘍活性は、KRAS G12C変異陽性CRCにおける本併用のさらなる研究を支持している。ClinicalTrials.gov登録番号:NCT04449874。

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