Research Highlights

ブロック共重合体:浸してナノ構造体を作る

Nature Nanotechnology 2014, 1114 doi: 10.1038/nnano.2014.271

自己組織化して10 nm未満の空間分解能でナノ構造体を作る性質があるブロック共重合体は、半導体産業において有用となる可能性がある。自己組織化を生じさせるには、こうしたブロック共重合体の薄膜を、薄膜の膨張とナノ構造体の形成を促進する溶媒蒸気に曝す必要がある。しかしこのステップは、半導体産業の確立された製造手順とは適合しないため、より実用的な方法を見いだすための研究が行われている。R&D Center for Hybrid Interface Materials(韓国)のY S Jungたちは今回、蒸気に曝さずに、サブ20 nmの領域で制御された形態のブロック共重合体を作るプロトコルについて報告している。

Jungたちは、ブロック共重合体薄膜を2種の液体(内1つが膨張とナノ構造化を促進する)の混合物に浸しただけである。この2種の溶媒の相対的比率、温度、曝す時間を変えることによって、球、円柱、薄板の形成を制御して引き起こすことができる。さらに、第三の溶媒に浸し、特異なコア・シェル型ナノ構造体を誘導自己組織化によって形成することもできた。

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