Letter

毛管凝縮による光スイッチング

Nature Photonics 1, 3 doi: 10.1038/nphoton.2007.24

フォトニック材料は光によって光学特性を調節できるが、その基本特性ばかりでなく全光学的信号処理や場合によっては光コンピューティングへの応用が見込まれるため極めて興味深い。これまでの研究は、非線形フォトニック結晶を利用したものであり、比較的高い局所的な光強度を用いる必要があった。我々は、多孔質フォトニック構造体における光伝搬と気体の毛管凝縮との相互作用を利用したまったく異なる手法を提示する。局所的な光強度によって細孔内の気体/液体相平衡を変化させ、これによりその材料内の屈折率分布を光学的に調節できることが実験的に示された。具体例として、この特性を利用して多孔質超格子内に光双安定性をもたらす方法を示す。我々の結果は、フォトニックシステムにおける新しい光制御方法を提供するものである。

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