In This Issue 超高速パルス 2007年7月1日 Nature Photonics 1, 7 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue57526 半導体は多くのレーザー応用に最適な媒質のようである。なぜなら、半導体構造体は、マイクロスケールはもとよりナノスケールでも作製可能であり、直接的な電気制御を可能にし、容易に大量生産可能なため費用効率が高いからである。半導体量子ドット(原子と同じように電子を閉じ込めることのできるナノサイズの粒子)は、そのユニークな光学特性ゆえに発展を続けると見られている。今月号では、E Rafailovらが、超高速オプトエレクトロニックデバイスに量子ドットを利用するというアイデアについて概説する。高速キャリアダイナミクス、低キャリア拡散、制御可能な電子構造、温度変動に鈍感、幅広い利得帯域幅など、その利点は数多い。これらの特性すべてが、モード同期レーザの魅力的な利得材料となる理由である。過去10年間にわたって、そのようなデバイスの性能は着実に改善されてきた。最先端のデバイスは、400 psという短いパルスと100 mW台のピーク出力を実現できる。また、これらの光パルスを数百ギガヘルツの繰り返し率で発生させることが可能である。Rafailovらは、これらの印象的なデバイスの基礎となる科学について説明し、最近の成果を概説している。 Full text PDF 目次へ戻る