In This Issue フォトニックインク 2007年8月1日 Nature Photonics 1, 8 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue59197 光通信や半導体光源の分野におけるフォトニック結晶技術の利用について広く報告されてきたが、その他の分野、例えばディスプレイ分野にもまだ重要な用途があるかもしれない。G Ozin ら(カナダと英国の研究グループ)は今月号で、電気活性なコロイドフォトニック結晶を利用した電気的に調節可能なフルカラーディスプレイについて報告している。その他多くのディスプレイ技術とは異なり、Ozin らの表示方式はカラーフィルターやバックライトを必要としない。しかも双安定である、つまり静止画像の表示に電力を必要としないという利点もある。フォトニックインク(P-Ink)と呼ばれるこの表示方式は、整列したシリカ球のすき間を満たすポリマーの電気化学的膨潤および収縮を利用したものであり、ポリマーは球の間隔、したがって光応答を制御するために使用される。Ozin らは、0 Vのときの約450 nm(青)から2 Vのときの約600 nm(赤)まで、可視スペクトル全域にわたって反射が電子的に制御されるストライプ・ピクセルデバイスを実証している。 Full text PDF 目次へ戻る