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13.5 nmの卓上型高調波光源を使った周期的試料のサブ波長コヒーレント画像化
Nature Photonics 11, 4 doi: 10.1038/nphoton.2017.33
コヒーレント回折画像化は、極端紫外線とX線の領域で高い空間分解能を実現する唯一の手段であり、光の波長にのみ制限される点で特異である。最近、コヒーレントな短波長光源が進歩し、これとアルゴリズム開発の進歩が相まって、X線画像化の能力が著しく向上している。しかし、これまで、周期的物体の忠実度の高い回折画像化は、散乱光が孤立したピークに集中するため、困難であった。今回、卓上型の13.5 nm高調波ビームを使って、2つの大きな進歩が得られている。第一に、広がったほぼ周期的な試料の高品質画像化を初めて実証している。第二に、短波長でサブ波長空間分解能(12.6 nm)の画像化も初めて実現している。この2つの進歩のカギは、「モジュラス増強プローブ(modulus enforced probe)」と呼ばれる新しい手法である。これによって、周期的物体のロバストで定量的な再構成が可能になる。今回の結果は、次世代のナノ加工デバイスの画像化に重要である。