Letter
レーザー共振器ソリトンマイクロコム
Nature Photonics 13, 6 doi: 10.1038/s41566-019-0379-5
微小共振器に基づく周波数コム、つまりマイクロコムは、時間共振器ソリトンの発見を通して、多くの基礎的なブレークスルーを可能にした。こうした自己局在化した波は、Lugiato–Lefever方程式によって記述され、通常は全パワーの95%を含むバックグラウンド放射によって維持される。マイクロコムを実験室外のツールとして確立するため、現在その効率的な生成と制御の簡単な方法が研究されている。今回我々は、マイクロコムレーザー共振器ソリトンを実証している。レーザー共振器ソリトンは、本質的にバックグラウンドフリーであり、半導体レーザーの重要なブレークスルーを支えてきた。その性質と多モード系の物理的特性を組み合わせることによって、微小共振器におけるソリトンの生成と制御の新しいパラダイムが得られた。我々は、Lugiato–Lefeverソリトンのパワーしきい値より1桁以上低い平均パワーで誘起される帯域幅50 nmのブライトソリトンコムを実証し、Lugiato–Lefeverブライトソリトンのモード効率の理論限界5%に対して、75%のモード効率を測定した。また我々は、能動的フィードバックを使わずに1メガヘルツを大きく超えて繰り返し率を調整できた。