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単一分子フォトルミネッセンス撮像におけるサブナノメートルの分解能
Nature Photonics 14, 11 doi: 10.1038/s41566-020-0677-y
光で原子分解能を達成するという野心的目標が、ナノ光学デバイスの構築における主な活力となっている。このため、高度に局所的な光場の実現が中心的課題になっている。有望な方法ではプラズモニック・ナノアンテナが用いられているが、金属構造体近傍の蛍光消光によって、達成可能な空間分解能が厳しく制限されることが多く、これまでの研究では、蛍光マッピングで8 nmの分解能にしか達していなかった。今回我々は、トンネル接合においてナノ共振器プラズモンと結合した単一フタロシアニン分子の空間分解・スペクトル分解フォトルミネッセンス撮像を約8 Åまでの空間分解能で実証し、分子の励起子エネルギーと線幅をサブ分子分解能で局所的にマッピングした。この優れた分解能は、精密なナノ共振器制御(原子が突出したチップ先端の作製、発光体と金属の分離による消光管理、サブナノメートルの位置決め精度など)を通して達成された。今回の知見から、サブナノメートルスケールでの光学撮像、分光法、光物質相互作用の操作への新たな道筋が得られる。