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第二高調波生成と光の時空間的軌道角運動量の保存
Nature Photonics 15, 8 doi: 10.1038/s41566-021-00841-8
時空間的軌道角運動量(ST-OAM)を持つ光は、最近発見されたタイプの構造化された局在電磁場である。この電磁場には、特徴的な空間–時間螺旋位相構造と横方向の固有OAMがある。今回我々は、ST-OAMパルスの第二高調波の生成と特性評価について報告する。我々は、基本場の空間–時間トポロジカルチャージが光周波数とともに2倍になる第二高調波生成過程において、横方向OAMが保存されることを明らかにする。従って、今回の実験では、従来の光のOAMに類似したST-OAMの一般的な非線形スケーリング則が示唆される。さらに我々は、空間的・時間的に隔てられた複数の位相特異点を生じさせる複雑な時空間的非点収差によって、第二高調波ST-OAMパルスのトポロジーを変更できることを観測した。今回の研究結果は、ST-OAMを運ぶ光の非線形変換とスケーリングへの新たな道を開き、他の二次的ST-OAM電磁場源などを駆動できる可能性がある。