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多機能パッシベーションによる安定な低光電圧損失ペロブスカイト太陽電池

Nature Photonics 15, 9 doi: 10.1038/s41566-021-00829-4

金属ハロゲン化物ペロブスカイト太陽電池は、高い電力変換効率(PCE)を示し、PCEのさらなる向上には、バンドギャップ電圧オフセット(WOC)と非輻射再結合光電圧損失(ΔVOC,nr)を低減する必要がある。今回我々は、内部バルク欠陥と、次元性の傾斜を持つ二次元ペロブスカイト界面欠陥の同時パッシベーションを通して、光電圧損失を低減させる効果的な方法を報告する。この次元性傾斜を有するペロブスカイトの形成方法を通して、1.24 Vの開回路電圧(VOC)が得られ、1.63 eVのペロブスカイト系(最大VOCが1.25 V、WOCが0.38 V、ΔVOC,nrが0.10 V)においてチャンピオンPCEが21.54%であった。我々は、1.53 eVのペロブスカイト系において、WOCをさらに0.326 Vまで低下させ、1.21 VのVOCと23.78%のPCE(認証PCEは23.09%)を得た。この方法は、1.56 eVと1.73 eVのペロブスカイト太陽電池系における低WOC(ΔVOC,nr)の達成にも同様に効果的であり、さらにペロブスカイト太陽電池の動作安定性の大幅な向上につながっている。

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