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ワイドバンドギャップペロブスカイトにおける欠陥エンジニアリングによる高効率ペロブスカイトシリコンタンデム太陽電池

Nature Photonics 16, 8 doi: 10.1038/s41566-022-01033-8

ワイドバンドギャップ(WBG)混合ハロゲン化物ペロブスカイトは、高効率タンデム太陽電池を実現すると期待されているが、今のところ開回路電圧損失が大きいという欠点があり、その機構はまだ明らかになっていない。今回我々は、ヨウ素臭素組成を有するWBGペロブスカイトでは、格子間ヨウ素によって誘起された深いトラップの濃度が高くなるため、WBGペロブスカイトセルの性能が制限されることを示す。我々は、ブレードコーティングしたWBGペロブスカイト膜Cs0.1FA0.2MA0.7Pb(I0.85Br0.15)3において、三臭化物イオンを用いて格子間ヨウ素の形成を抑制し、ひいては電荷再結合を減少させている。厚さ1 μmの不透明WBGペロブスカイト太陽電池は、効率が21.9%で、開回路電圧損失が0.40 Vと低く、曲線因子が83%と大きい。このペロブスカイトを用いた最高性能のモノリシックペロブスカイトシリコンタンデムセルの効率は、28.6%に達している。また、三臭化物の添加によって、WBGペロブスカイトにおける光誘起相分離も抑制され、これによってデバイス安定性も向上している。封入したタンデムセルは、550時間動作後も初期効率の93%を維持している。

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