In This Issue 有機LEDの効率向上 2008年8月1日 Nature Photonics 2, 8 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue67805 有機材料から作られた発光ダイオード(いわゆるOLED)は、高効率が見込まれる新しいタイプの可視光源として非常に有望である。しかし、OLEDデバイスには問題がある。発光効率は非常に高いものの、使用される有機材料と透明電極の屈折率が高いため、光を取り出すのが困難なことで有名なのである。実際、発生した光のかなりの部分が内部に捕捉され、OLED内に閉じ込められるので、取り出されるのはわずか15~20%程度である。今月号では、ミシガン大学のY SunとS Forrestが、この問題に対する便利な解決方法を実験的に実証している。SunとForrestは、有機層内に非常に細かい低屈折率物質の格子を埋め込んだうえ、デバイス表面にマイクロレンズアレイを導入することにより、取り出し効率を2倍以上向上できることを報告している。今回の方法は、発光色を損なうことなく、デバイス効率を新たな高みへと導くものである。 Full text PDF 目次へ戻る