Letter 非共鳴ドット-共振器結合とその共鳴単一量子ドット分光法への可能性 2009年12月1日 Nature Photonics 3, 12 doi: 10.1038/nphoton.2009.215 <p>非共鳴エミッター-共振器結合は、強く離調した単一量子ドット-微小共振器系であっても生じる予想外の顕著な共振器共鳴発光として最近観測された魅力的な効果である。この現象は、これらの固体系における強く複雑な光-物質相互作用を示唆しており、単一光子源や量子情報応用に大きな影響を与える。我々は、共鳴励起下におけるマイクロピラー中の個々の量子ドットの非共鳴ドット-共振器結合を調べ、正および負の量子ドットモード離調に及ぶ顕著な効果を明らかにした。 我々の結果は、ドット-共振器結合におけるフォノンに媒介された位相緩和の支配的な役割を示唆しており、本論文で取り扱っている意見の分かれる議論に新しい視点を与えるものである。そのような理解の深まりが、ダイヤモンドの色中心やコロイドナノ結晶などの、フォノン結合が起こるエミッターを用いたさまざまな共振器ベースの量子電磁力学系に不可欠である。非共鳴結合は、関連する量子ドット<I>s</I>殻発光特性やバックグラウンドフリーの光子統計を観測する汎用「モニタリング」ツールとなることが実証されている。</p> Full text PDF 目次へ戻る