Letter 伝令付きもつれ光子対発生 2010年8月4日 Nature Photonics 4, 8 doi: 10.1038/nphoton.2010.156 <p>もつれ光子は、量子通信や線形光量子コンピューティングに不可欠なリソースである。残念なことに、光子を用いた多くの方式の応用可能性は、光子源の確率的性質によって制限される。したがって、補助光子の検出を条件とする二光子もつれ状態の発生によって確率的放出という制約を克服することに、世界中の努力が注がれてきた。今回我々は、線形光学素子と標準的光子検出を用いて、自発パラメトリック下方変換から偏光が最大限にもつれた光子状態を初めて伝令付きで発生させたことを報告する。我々は、3つの光子対の発生に相当する下方変換状態を利用しており、4個の補助光子の同時検出によってもつれ状態の発生の成功が明確に伝えられる。このようにもつれ光子状態を制御して発生させることは、線形光学素子量子ネットワークの応用可能性へ向けて、特に、エンタングルメント・スワッピング、量子テレポーテーション、量子暗号、フォトニクスベースの量子コンピューティングを目指すスケーラブルな方法のための重要な一歩である。</p> Full text PDF 目次へ戻る