Article
高効率反転型ジチエノゲルモール-チエノピロロジオン系ポリマー太陽電池
Nature Photonics 6, 2 doi: 10.1038/nphoton.2011.317
反転型ポリマーバルクヘテロ接合太陽電池は、大規模なロール・ツー・ロール法を適用できるため、大きな注目を集めている。反転型太陽電池は、基板(リジッドまたはフレキシブル)/酸化インジウムスズ/電子輸送層/光活性層/ホール輸送層/トップアノードという構造をとる。電子輸送層としては、溶液プロセスにより作製されたZnOやTiO2などの材料系の金属酸化物膜が一般的に使われる。今回我々は、表面改質ZnO-ポリマー・ナノコンポジット電子輸送層を用いた反転型ポリマー太陽電池において電荷収集が増強されることを実証する。我々は、この方法を利用して、7.4%という認証電力変換効率を示す、ジチエノゲルモールとチエノピロロジオンの交互繰り返し単位(PDTG–TPD)からなる低バンドギャップポリマーを用いた反転型ポリマー太陽電池を実証している。我々の知る限り、これは、ロール・ツー・ロール法で作製可能なデバイス構造を持つポリマー太陽電池についてこれまで報告された中で、最高の効率である。