アト秒のジッターを持つ光学的フライホイール

モード同期レーザー内部を伝搬する定常状態パルスが機械的フライホイールの光学版であることは、以前から知られていた。我々は、2つのほぼ同一の10 fsチタンサファイアレーザーから放出される位相同期光パルス列間のタイミングエラースペクトルを測定することによって、13 as未満という記録的に低い積分タイミングエラーを実証している（DCからパルス列のナイキスト周波数（41 MHz）まで測定）。これは、1 MHzを超えるオフセット周波数についてこれまで記録された中で、最低の高周波数位相ノイズ–203 dBc Hz^–1（10 GHzキャリアを前提）に相当する。このような非常に均一なパルス列は、フェムト秒やアト秒の時間スケールで変化していく化学過程や原子過程の発展ダイナミクスを測定するポンププローブ実験の同期化を可能にするであろう。さらに、そのようなパルス列はタイミングジッターが極めて低いため、6ビットの分解能で中赤外波形の光AD変換も可能になるであろう。