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光ビームの位相空間測定およびコヒーレンス合成
Nature Photonics 6, 7 doi: 10.1038/nphoton.2012.144
位相空間光学は、空間(x)情報と空間周波数(k)情報の同時可視化を可能にする。これまでの実験は、主として、二次元複素数体(振幅と位相)で完全に記述されるコヒーレントビームに重点を置いてきた。これに対して、部分コヒーレントビームは本質的に自由度がより多く、四次元記述を必要とする。この記述は、特に、コヒーレンス特性で強度変化が決まる伝搬に重要である。それにもかかわらず、線形光学におけるほとんどの測定と非線形光学におけるすべての測定では、強度とパワーのスペクトル射影のみ(x空間またはk空間のみ)が記録されてきた。特に完全四次元位相空間では、局所コヒーレンスの測定は依然として難しい問題である。さらに、空間的に変化する任意のコヒーレンスパターンを生成する試みは、イメージングや照明、ディスプレイに有用であるにもかかわらず、記録が難しいため限定的であった。今回我々は、空間光変調器を用いて局所的に空間コヒーレンスが変化するビームを生成し、その位相空間特性を測定することによって両方の問題を改善する。