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真の熱放射光を使った撮像剤からの増強された2光子励起蛍光
Nature Photonics 7, 12 doi: 10.1038/nphoton.2013.271
2光子励起蛍光(TPEF)は、現代の顕微鏡観察法では標準的な技術であるが、それでもプローブの光損傷により影響される。TPEFは、もつれた光子を使って強めることができるという提案があったが、これは難しいことがわかった。最近、もつれた光子の一部の特徴を熱放射光で模擬できることが示され、ゴーストイメージング、サブ波長リソグラフィ、計測に応用された。今回我々は、スーパールミネセントダイオードからの真の熱放射光を使って、コヒーレント光と比較して増強されたTPEFを実証する。これには、撮像と顕微鏡での応用に適した、一般的な2つの蛍光物質と発光性量子ドットを使った。我々は、TPEFの発生頻度は、理論的な予測どおり、測定された2次コヒーレンス度に比例することを見いだした。今回の結果は、熱放射光の光子バンチングを2光子顕微鏡法で利用でき、光子統計が新しい自由度をもたらすことを示している。