Nature Reviews Biodiversity
人間活動は、生物群集や生態系を劇的に変化させています。私たちは、生物の多様性を破壊的な速度で失っており、生態系サービスへの影響も深刻化しています。気候変動に対する人々の懸念は過去最高のレベルに達しているものの、2020年の生物多様性条約では、2010 年に設定された目標のいずれも達成されていないことが報告されており、多くの問題が未解決のまま、世界的な政策の枠組みは今、重大な局面を迎えています。
2025年創刊のNature Reviews Biodiversityは、保全、生態学、進化学の全ての分野において、議題設定型のReview、Perspective、論説記事を掲載するオンラインジャーナルです。本誌は、生物多様性の進化的起源、生物多様性の現在の分布と、生物多様性に対する現在の脅威、および生物多様性を保護または回復するために取られている政策や管理行動に関する研究の進展を統合することを目的としています。生物の進化学と生態学は、変化し続ける世界におけるレジリエンス(復元力)に影響するため、基礎的な進化学や生態学に関するトピックは、より応用的なコンテンツ(復元や保全、政策など)を補完する役割を果たします。
さらに、「昆明・モントリオールグローバル生物多様性枠組」は、自然と生物多様性との調和を維持することの重要性を認識しています。この認識に沿って、Nature Reviews Biodiversityは人間と自然の関係を中心に据え、人間を生物多様性の一側面として概念化します。人間と生物多様性の境界面については、先住民族の知識、環境正義、社会生態系に関連するコンテンツで取り上げます。本誌は、国連の持続可能な開発目標のうち、特にSDG14(海の豊かさの保護)および15(陸の豊かさの保護)の達成に向けて前進するために不可欠な統合的情報を掲載します。