Letter 体系的方法および組み合わせ法による遺伝子ノックアウトの標的を併用したリコピン過剰産生大腸菌株の構築 2005年5月1日 Nature Biotechnology 23, 5 doi: 10.1038/nbt1083 組換え株の生成物蓄積に関する表現型を左右する遺伝子の同定は、工業生産株を構築するための重要な課題であり、代謝工学の核心である。我々は体系的方法(モデルを利用)および組み合わせ法(トランスポゾンを利用)を用い、遺伝子ノックアウトで大腸菌株のリコピン生合成を亢進させるための標的を同定した。本論文に示す通り、両探索法によって遺伝子のセットが2組得られた。前者は前駆体供給量の増加、後者は(未解明部分が多い)反応速度論または制御のメカニズムを介してリコピン合成に作用するものである。この遺伝子セットに関する可能な組み合わせすべてを網羅的に検討して独自にノックアウト株64種類を作製し、体系的方法および組み合わせ法で得た遺伝子ノックアウトの標的に関する代謝鳥瞰図を得た。最大の生成量を示した株では、生成量が組換え型K12野生株の8.5倍、元となる組換え株の2倍にのぼった。この結果は培養条件を調整してさらに裏づけられた。 Full text PDF 目次へ戻る