Analysis

多重反応モニタリングによる血漿タンパク質測定法の精度および再現性に関する多施設評価

Nature Biotechnology 27, 7 doi: 10.1038/nbt.1546

バイオマーカー候補の検証は、標的タンパク質の選択的検出用に最適化された特異的な定量分析法に依存しており、探索パイプラインのなかで、偏りのないバイオマーカー探索と前臨床評価の橋渡しをする重要な段階と考えられるようになってきた。個々の研究室では、多重反応モニタリング(MRM)を同位体希釈質量分析法と組み合わせることにより、血漿中のタンパク質バイオマーカー候補が定量可能であることが示されている。しかし、そうした分析法の研究室間の再現性および可搬性は明らかにされていない。本論文では、MRMを利用した多重分析の再現性、回収性、線形ダイナミックレンジ、検出限界、および定量限界を評価するためにNCI-CPTACが実施した多研究室研究を紹介する。共通の材料および標準化プロトコルを用いることにより、分析法は研究室内、研究室間および装置プラットフォーム間の再現性が高く、未分画血漿中の数μμg/mlのタンパク質濃度に対する感度が認められることがわかった。今回、血漿中のバイオマーカーの検証に向けて、個々の研究室が各自の能力を対照させて新しい技術を評価することができるようなデータおよび基準が得られた。

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