Technical Report

線虫における遺伝子変換による標的遺伝子改変

Nature Genetics 36, 11 doi: 10.1038/ng1459

いくつかのゲノムの塩基配列が完全に解読された現在、ゲノム中に特定の変異を引き起こ手法に寄せられる期待は大きい。本論文では、導入遺伝子を標的として、トランスポゾンを介する遺伝子変換を行うことにより、線虫のゲノムに効率よく変異を作製する方法を示す。2つの遺伝子を標的にして欠失を作製した結果から、この方法を用いて求める変異が得られる頻度は、通常のトランスポゾン挿入法により欠失が起こる頻度より高いことがわかった。我々はまた、これらの遺伝子のうちの1つに対して、GFPを挿入した置換カセットを用いて、いろいろなタイプの対立遺伝子をin vitroで作製し、それに対応する変異をin vivoで作ることができることを確かめた。この方法はまた線虫のその他のトランスポゾンや、脊椎動物を含むその他の生物にも応用可能であるに違いないと考える。

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