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網膜芽細胞腫関連タンパク質であるFVEによる花成時期の調節

Nature Genetics 36, 2 doi: 10.1038/ng1295

植物における花成の開始は環境および内在性のシグナルによって制御されている。シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)におけるこのプロセスの分子生物学的解析により、環境による制御は光周期経路および春化系路を介し、一方、内在性のシグナルは自律的経路およびジベレリン系路を制御することが示されている。春化経路と自律的系路は、花成を抑制するMADS-box タンパク質をコードする遺伝子であるFLCを負に調節する結果をもたらすことで一致する。我々は、網膜芽細胞腫関連タンパク質と推定されるAtMSI4をコードする遺伝子で自律的経路にかかわるFVEをクローニングした。FVEは免疫沈降法による解析で網膜芽細胞腫タンパク質と相互作用を示し、また、fve変異体においてはFLCクロマチン領域にアセチル化ヒストンが多く存在していた。我々は、FVEが、ヒストンを脱アセチル化する機構を介して、FLCの転写を抑制するタンパク質複合体に関与していると結論する。我々のデータは、これらの保存されたタンパク質が発生にかかわる新しい機能をもつことを示す遺伝学的知見を提供し、花成調節に関する新しい遺伝学的な機構を明らかにするものである。

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