Research Highlights

鎌状赤血球貧血における明らかな脳卒中についての遺伝的に詳細な分析と予後のモデリング

Nature Genetics 37, 4 doi: 10.1038/ng1533

鎌状赤血球貧血 (SCA)は、βグロビン遺伝子座の1つの固有の変異がホモ接合性であることよって引き起こされる典型的な単一遺伝子病である。SCAは表現型が複雑で、幼児期における死亡から実際には認識されない症状までの異なった臨床経過がある。明らかな脳卒中は、SCA患者の6~8 %に発症する重度の合併症である。脳卒中の感受性にかかわる複数の変更遺伝子が相互に影響し合うようであるが、そのような遺伝子はまだ同定されていない。我々は、ベイズネットワークを使用して、1398人のSCA患者の39の候補遺伝子において108のSNPを分析した。我々は、12の遺伝子における31のSNPが脳卒中の危険度を調節するために胎児ヘモグロビンと相互に影響し合うことを見いだした。この相互作用ネットワークは、TGF-β経路の3つの遺伝子および一般的な母集団において脳卒中に関連する遺伝子SELPを含んでいる。我々は、114人の患者における脳卒中の発症を98.2 %の精度で予測することによって、異なった母集団におけるこのモデルの有効性を確認した。

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