Letter ヒトにおいて保存されているマイクロRNAと保存されていないマイクロRNAを多数同定 2005年7月1日 Nature Genetics 37, 7 doi: 10.1038/ng1590 マイクロRNAはタンパク質をコードしない約22塩基のRNAで、mRNAに結合して標的遺伝子の翻訳を抑制することにより、健康および病気の状態において、遺伝子制御の中心的な役割を担っている。これまでに222のヒトのマイクロRNAが同定されている。そのうち86はランダムにクローニングして配列を決定することにより、43はコンピュータ検索により、残りは他の生物種のマイクロRNAのホモログでマイクロRNAと推測されているものとして同定された。マイクロRNAの総数はこれよりずっと多く、またいくつかのものは霊長類だけで出現したという仮説を証明するために、我々はマイクロアレイ解析を用いたバイオインフォマティクス予測と塩基配列に基づいたクローニング法を合わせた統合的方法を開発した。ここに我々は、この方法を用いて89の新しいヒトマイクロRNA(ヒトのマイクロRNAのうち配列が決定されたものの数をほぼ2倍にする)をクローニングして塩基配列を決定した。これらのうち53は霊長類では保存されていなかった。これらの結果はヒトマイクロRNAの総数は少なくとも800あることを示唆している。 Full text PDF 目次へ戻る