Article Novaは脳特異的なスプライシングを調節して,シナプス形成に関与する 2005年8月1日 Nature Genetics 37, 8 doi: 10.1038/ng1610 RNAの選択的スプライシングは、プロテオームの多様性を大きく増加させ、それによって組織特異的な機能に関与していると考えられる。我々は、Affymetrix社のカスタムマイクロアレイを使って、脳の神経スプライシング因子であるNovaの役割を調べるために、選択的スプライシングの量的解析をゲノムワイドにおこなった。厳しい基準のアルゴリズムを用いて、免疫系組織と比較して脳特異的にスプライシングされている591のエキソンを同定し、それらのうちの6.6%がNova2-/-マウスの新皮質においてスプライシングを大きく欠損していることをつきとめた。我々は、Nova依存性のスプライシング変化のうちで最も大きいと予測される49エキソンについて検討し、この49すべてをRT-PCRによって調べた。それらのコードするタンパク質を調べた結果、脳で機能のわかっているすべてがシナプス形成(40のうちの34。神経伝達物質受容体、陽イオンチャンネル、接着、足場タンパク質を含む)や、軸索ガイド(40のうちの8)で働いていた。さらに、既知の相互作用パートナー35タンパク質のうち、74%(26)が互いに相互作用し合うことがわかった。NovaのRNA標的の大きなセットを解析することにより、シナプスにおいて相互作用するタンパク質をコードするRNAのエキソン含有量をNovaが調節している多層のネットワークについて同定することができた。 Full text PDF 目次へ戻る