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ヒトの量的形質についての性特異的な遺伝的構造

Nature Genetics 38, 2 doi: 10.1038/ng1726

複雑な遺伝形質のマッピングは、依然として、ヒト遺伝学における最大の課題の1つである。特に、遺伝子と環境因子の相互作用、および遺伝子間相互作用、遺伝的異質性、不完全な遺伝浸透率は、複雑な形質についての詳細な遺伝的解析を、不可能とはいわないまでも、困難なものにしている。性差は、多種多様な形質の浸透率と表現度を変更することが可能な環境因子とみなしてもよいと考えられる。性差は、容易に判定でき、以下の多様な事象に対して測定可能な影響を及ぼす。たとえば、見分けのつく形態や神経生物学的な回路、自己免疫疾患や糖尿病、喘息、循環器疾患、精神疾患に対する感受性、なかでも、血圧、肥満、脂質のレベルなどの量的形質には重要な影響を及ぼす。本論文で我々は、フッター派コミュニティ(創始者集団の1つ)における性特異的な遺伝率と、ゲノム全域にわたる17の量的形質の連鎖を調べた。この研究成果は複雑な形質のマッピングに重要な意味をもつと期待される。

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