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耐凍性:光質によるシロイヌナズナの耐凍性制御

Nature Genetics 39, 11 doi: 10.1038/ng.2007.3

高等植物の耐凍性獲得には低温(通常 < 4℃)の期間が必要であり、これは「低温馴化」と呼ばれる。植物は寒冷条件に移されると、CRT⁄DRE結合因子(CRT/DRE binding factor;CBF)ファミリーの転写活性化因子の発現亢進が、C反復⁄乾燥応答性(CRT⁄DRE)プロモーター因子を含む遺伝子を活性化させ、氷点下の温度への耐性が高まるように代謝を変化させる。本論文では、赤色光−近赤外光比(R⁄FR)の低い光のシグナルが、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)のCBF遺伝子発現を概日時計依存的に亢進させることを示す。この光質依存的なCBF発現の亢進では、耐凍性獲得に低温馴化ほどの低温を要さない。また、光質シグナルを利用してCBF発現を活性化させると、CBF転写因子が周囲温度依存的に下流のCOLD REGULATED(COR)遺伝子と結合することがわかり、この経路上で温度に制御される第二の過程に関する証拠が得られた。

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