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ウエストナイルウイルス:ウエストナイルウイルスの正の選択を受けたただ1つの変異はアメリカカラスでウイルスの病原性を高める

Nature Genetics 39, 9 doi: 10.1038/ng2097

1999年にはじめて北アメリカで確認されたウエストナイルウイルス(WNV)は、アルボウイルス鳥病およびヒト脳炎の史上最大の流行をもたらしている。北アメリカでのWNVの疫学パターンがよく理解されているにもかかわらず、WNVに関連する鳥での(特に指標種としてアメリカカラス(AMCR)での)病理の出現基盤や、北アメリカのヒトおよび鳥での大規模な流行の基盤は明らかになっていない。本論文では、病原性の低いウイルス株のNS3ヘリカーゼにT249Pアミノ酸置換を導入(北アメリカのWNVで認められている)すると、AMCRに非常に病原性の高い表現型を発生させるのに十分であったことを報告する。そのうえ、全長WNVゲノムの比較配列解析により、同じ部位(NS3-249)が適応進化を受けていたことが示された。このような表現型や進化に関する結果は、鳥指標種AMCRでウイルス血症になりやすくしたり病原性を高めたりするある変異が正の選択を受けていた有力な証拠となる。

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