Technical Report

バイオインフォマティクスとエピスタシス:症例対照研究におけるエピスタシス相互作用のベイズ推論

Nature Genetics 39, 9 doi: 10.1038/ng2110

ヒトゲノムにおける複数の遺伝子変異間のエピスタシス相互作用は、一般的な疾患について、個々の感受性を測定する上で重要であると思われる。現在ある、遺伝的な相互作用を同定するためのいくつかの計算機的な手法は、小さい系での研究において効果的であるが、今回、ゲノムワイドな症例対照研究のための手法として、我々は「ベイズエピスタシス関連マッピング」(BEAM)を提案する。BEAM は、ベイズ分割モデルにより疾患関連マーカーやそれらの相互作用を扱い、各マーカーセットが疾患に関連する事後確率をマルコフ連鎖モンテカルロによって計算するものである。我々は、加齢黄斑変性症におけるゲノムワイドな関連データセットを用いて、この手法を検証した。そして、この手法が、現在あるアプローチに比べ大いに強力であること、また、何千ものマーカーをマップしたゲノムワイドな症例対照研究でのエピスタシスは、計算機的にも統計学的にも有効な方法である可能性が示された。

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