Technical Report コピー数多型:コピー数多型における症例対照関連検定のための頑健な統計手法 2008年10月1日 Nature Genetics 40, 10 doi: 10.1038/ng.206 コピー数多型(CNV)は、ヒトゲノム中で全体的に分布しており、また、遺伝病の原因となりうるものである。ここで、CNVの機能的な影響は、SNPの連鎖不平衡によって十分にとらえられるわけではない。これらの事実により、直接にCNV関連解析を行うべく、統計手法の開発が必要とされている。私たちは、シミュレーションを通じて、CNV関連解析に関する現在の検定手法が、症例と対照の間に異なるエラーが存在する下では、偽陽性の関連を検出してしまいがちであることを示す。それは、量的なCNV測定にノイズが混じっていると特に顕著である。私たちは、症例対照CNV関連解析を行う統計的なフレームワークを提示する。このフレームワークは、症例と対照についての量的なCNV測定について尤度比検定を用いるものである。私たちは、この手法が異なるエラーやノイズの混じったデータに対して頑健であり、最大の理論的な検出力に達しうることを示す。質的形質、あるいは量的な形質についての関連を検定する手法としての検出力を明らかにするとともに、RパッケージCNVtoolsとしてこのソフトウエアを提供する。 Full text PDF 目次へ戻る