Article 塩基配列決定:次世代シーケンサーを用いた個人ゲノムにおけるコピー数と部分的重複のマップ 2009年10月1日 Nature Genetics 41, 10 doi: 10.1038/ng.437 塩基配列の重複領域についての問題は、遺伝子の大規模な変化と表現型の多様性での重要性にもかかわらず、その構造、コピー数および塩基の含有量について正確に解明するのが難しいため、大部分が未解決のまま残されている。今回、我々は次世代シーケンサーで読んだ配列を包括的にマップするためのアルゴリズムであるmrFASTを提示する。このアルゴリズムは重複部分と遺伝子でのコピー数多型について、その絶対数の予測を可能にさせるものである。私たちは3人のヒトゲノムについて検討し、ゲノム全域にわたってコピー数の違いを実験的に検証した。そして、私たちはどの2人の個人間でも平均して73〜87の遺伝子でコピー数が変化していると見積もった。そして、これらの遺伝子における違いが、すべからく重複部分に一致することを見いだした(オッズ比=135、P<2.2×10-16)。私たちの手法を使えば、きわめて似かよった遺伝子間での違いを区別することができる。これは、遺伝子の含有量についてのより正確な評価を行えるようにするものであり、また、マイクロアレイをもとにした技術の限界なく機能的制約への洞察を提供するものである。 Full text PDF 目次へ戻る