Article 血液:HaemGenコンソーシアムにおけるゲノムワイドなメタ解析によって8つの血液学的パラメーターに関連する22の遺伝子座が同定される 2009年11月1日 Nature Genetics 41, 11 doi: 10.1038/ng.467 血液中の細胞の数と容積は、がんや、心血管疾患、代謝病、感染症、免疫病など、幅広い疾患に影響を与える。本論文では、ヘモグロビン値、赤血球・白血球数・血小板の数と容積をはじめとする臨床的に意義ある8つの血液学的パラメーターの遺伝的多型について考える。我々は、ヨーロッパの6つの地域住民を対象とした研究の13,943サンプルにおいて、これらの血液学的パラメーターに再現性をもって関連を示す22の遺伝子座内に存在するありふれた多型について述べる。このうち、6つは赤血球パラメーターに関連を示し、15は血小板パラメーターに関連を示し、1つは総白血球数に関連を示した。我々はさらに、症例9,479例および対照10,527例において、冠動脈疾患と心筋梗塞に関連する12q24の長いハプロタイプを同定した。我々は、このハプロタイプが、1型糖尿病、高血圧およびセリアック病の既知のリスク遺伝子座を含んでいるので、疾患の大きな多面発現性を実証するものであること、また、ヨーロッパ人集団およびそれに地理的に近い集団に特異的な選択による配列の均一化(selective sweep)によって広まっていることを示す。 Full text PDF 目次へ戻る