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全身性エリテマトーデス:中国・漢民族集団のゲノムワイド関連解析によって、9つの全身性エリテマトーデス感受性遺伝子座が新たに明らかになった

Nature Genetics 41, 11 doi: 10.1038/ng.472

中国・漢民族集団における全身性エリテマトーデス(SLE)のゲノムワイド関連解析(GWAS)を行った。具体的には、イルミナ(Illumina)社のHuman610-Quad BeadChipsを用いて、症例1,047例と対照1,205例についてGWASを行い、関連候補のSNPの遺伝子型を決定し、これらの78のSNPの関連再現性をさらに2つのコホート(症例3,152例、対照7,050例)で調べた。その結果、9つのSLE感受性遺伝子座が新しく判明し(ETS1IKZF1RASGRP3SLC15A4TNIP1、7q11.23、10q11.22、11q23.3、16p11.2、1.77×10−25P統合≤2.77×10−8)、また、すでに報告された7つの遺伝子座の関連が確認できた(BLKIRF5STAT4TNFAIP3TNFSF4、6q21、22q11.21、5.17×10−42P統合≤5.18×10−12)。GWASから得られた現在までの知見と今回の知見を比較したところ、漢民族集団とヨーロッパ系集団とではSLE感受性に関して遺伝的異質性がみられることが明らかになった。本研究は、SLEの遺伝的基盤の解明を促すだけでなく、多様な祖先をもつ集団においてGWASを行う有用性に目を向けさせるものでもある。

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