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難聴:シスプラチン化学療法を受けている子どもの難聴は、TPMTCOMTの遺伝的多型と関連している

Nature Genetics 41, 12 doi: 10.1038/ng.478

シスプラチンは広く使われている有効な化学療法剤であるが、それに伴う不可逆的な耳毒性の出現率が高いためにその使用は制限されている。子どもにおいてシスプラチンの耳毒性は、重篤でよくみられる問題であり、シスプラチンを投与された者の60%超に影響を及ぼし、言語と認知発達に障害を生じる。候補遺伝子研究により、これまでにグルタチオンS-トランスフェラーゼ遺伝子とメガリン遺伝子の多型がシスプラチンの毒性と関連していることが報告されてきた。我々は、小児のシスプラチン誘発性難聴の遺伝的感受性と220の薬剤代謝遺伝子の関連解析について報告する。小児腫瘍科で治療を受けた第一集団54人に対して、これらの候補遺伝子の1,949のSNPの遺伝型を調べた後、カナダの国立薬剤副作用調査ネットワークから得られた112人の第二集団に対してその再現性を調べた。その結果、TPMT(rs12201199、P=0.00022、OR=17.0、95% CI 2.3-125.9)と、COMT(rs9332377、P=0.00018、OR=5.5、95% CI 1.9-15.9)遺伝子内の遺伝的多型がシスプラチン誘発性難聴と関連していた。

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