Letter

関節リウマチ:CD28PRDM1CD2/CD58の遺伝子バリアントは関節リウマチ発症リスクと関連する

Nature Genetics 41, 12 doi: 10.1038/ng.479

関節リウマチ(RA)発症リスクに関連する新たな座位を発見するため、症例3,393例と対照12,462例を含むRAのゲノムワイド関連解析(GWAS)のすでに報告されたメタ解析において、P値が0.001より小さい179の別々の座位由来の370のSNPを系統的に調べた。 Gene Relationships Across Implicated Loci (GRAIL)と名づけた手法を使って、この179の座位について、16の確定RA疾患座位に存在する遺伝子との機能的な関連性を評価した。この手法は、コンピュータを使って、統計学的なテキストマイニングの手法をPubMedの抄録(アブストラクト)に適用するものである。その結果、機能上のつながりがかなりの程度で認められる、22の座位を同定した。そして、22座位それぞれのRAリスクSNPの遺伝型を、症例7,957例と対応対照11,958例からなる別個のセットで決定し、検証した。22のうち3つの座位については、確かにRAリスク座位であることが確認された。CD2-CD58〔rs11586238、P(再現性解析)=1×10−6P(全体)=1×10−9〕、CD28〔rs1980422、P(再現性解析)=5×10−6P(全体)=1×10−9〕、PRDM1〔rs548234、P(再現性解析)=1×10−5P(全体)=2×10−8〕の各座位である。さらにもう4つの座位では、関連の再現性がみられた(P <0.0023)。すなわち、TAGAP〔rs394581、P(再現性解析)=0.0002、P(全体)=4×10−7〕、PTPRC 〔rs10919563、P(再現性解析)=0.0003、P(全体)=7×10−7〕、TRAF6-RAG1〔rs540386、P(再現性解析)=0.0008、P(全体)=4×10−6〕、FCGR2A〔rs12746613、P(再現性解析)=0.0022、P(全体)= 2×10−5〕である。これらの座位の多くは、RA以外の免疫疾患にも関連を示す。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度