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乳がん:新たに見つかった染色体3p24と17q23.2の乳がん感受性遺伝子座

Nature Genetics 41, 5 doi: 10.1038/ng.354

ゲノムワイド関連解析(GWAS)によって7つの乳がん感受性座位が見つかっているが、これらは乳がんの家族性のリスクの一部しか説明できない。これらのうちの5つの座位は、第1段階では390人の家族性患者と364人の対照が用いられ、第2段階では3,990人の患者と3,916人の対照が用いられ、2段階GWASにより同定された。さらに他の座位を同定するために、このGWASから得られた800を超える有望な関連に対し、CGEMS共同研究と乳がん協会コンソーシアムの33研究からなる37,012人の患者と40,069人の対照を用いて、さらに2段階のGWASを行った。その結果、3p(rs4973768、対立遺伝子座ごとのOR=1.11、95% CI=1.08-1.13、P=4.1×10−23)と、17q(rs6504950、対立遺伝子座ごとのOR = 0.95、95% CI=0.92-0.97、P=1.4×10−8)が感受性座位である強い証拠が見いだされた。原因遺伝子として可能性があるのは、3pに存在するSLC4A7NEK10、17qにあるCOX11である。

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